会報(ニュースレター)一覧

カラフルライフvol.91(2017年5月号)

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  • 向井義先生のライフコースを広げよう
  • 合理的配慮の時代の支援とは (長谷川理事)
  • 会員さんから寄稿いただいた5コマ漫画/総会のご案内
  • えじそんくらぶ便り その10
  • えじそんくらぶの会 活動予定/ えじそんくらぶの会の設立について
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共生の庭
先日、北海道に仕事で行きました。4月だというのに、残雪が山の頂だけではなく、ホテルの庭などにも残っていました。そして、なんと朝には雪が降りました!バードフィーダーがいくつかある素敵な庭を見ながらレストランで朝食をとっていると、目の前の白樺の木に、動く小動物がいました。なんとエゾリスでした。このホテルには何回か来ていますが、初めてリスを見ました。

聞くところによると、リスはドングリ、クルミ、松ぼっくりなどを食べるそうですが、冬場などにドングリなどをたくさん集めて、後で食べるように隠しておく習性があるそうです。たいがいは、しっかり隠し場所を覚えているのですが、どの世界にもうっかり者はいるのですね。たまに隠したことや場所を忘れてしまうリスがいるそうです。

私もどこにしまったかわからなくなったものはたくさんありますし、外で忘れ物をしてきたことも数えきれません。この忘れん坊のリスに共感していたら、なんと、その後に素敵なストーリーがありました。隠したことを忘れたドングリたちが芽を出して、大きな木に育つことがあるそうなのです!うっかり者がいるおかげで、ドングリやクルミも新たな生命をはぐくんでいるなんて、自然は素晴らしい!感動しました。

そのエゾリスが走っていた木のあたりをよく見てみると、直径30センチくらいの種類の違う大きな木が3本、狭いスペースに密集していました。お互いにスペースを確保しあうような感じで、ある木は途中からちょっと曲がっていたり、ある木はお隣さんの木とは反対側のあいているスペースの方に2倍以上も枝を伸ばしていたりと、それぞれ空間を見事に共有しあっていました。自然はもともと、違う種が共生する仕組みもしっかり作っている世界なんですね。

実際に庭に出て見てみようと思ったら、なんと「芝生の養生中 中には現在入れません」という立て札があり、立入禁止でした。

私も同じ自然界の生物として、芝生に入らないことでこの共生の庭に協力できるのは嬉しい気がしました。そして、人間が自然から学ぶことはとてもたくさんあると、あらためて思いました。

うっかり屋さんのリスのエピソードを聞いたあと、偶然、ヨーロッパ雑貨を扱っているお店でドングリのブローチを見つけました。「なんでドングリがブローチになってるの?」と思いましたが、何か特別な意味があるのではと思い、買ってからネットで検索してみました。するとドングリにはなんと「成功のシンボル」という意味があるのだそうです。予感的中!立派な樫の木も小さなドングリから育つということからそのような意味が生まれたようです。

英語で“Great oaks from little acorns grow”(立派な樫の木も、小さなドングリから育つ)ということわざもあるそうですよ。樫の木の成長の裏には、うっかりもののリス君も一役かっているということを知ると、さらにほっこりし、同じうっかり者として、とても嬉しい感じがしました。

不完全であっても、役割がちゃんとある。狭いスペースでも、違う種類のものが工夫して共生できる。今小さくても、大きく成長するチャンスがある。そんな社会を人間社会でも作りたいものですね。(高山恵子)

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