えじそんくらぶの活動報告
会報(ニュースレター)一覧
目次
- 田中康雄先生のドクターのつぶやき
- 新連載 えじそんのGEAN
- 品川裕香さんの子ども支援最前線
- Dearずれちゃん(視機能検査)・ズレちゃんの今日も元気(4コママンガ)
- ちゃんと見えていますか?
- 投稿 新しい世界へ
待望の冊子発行!
独立行政法人福祉医療機構(子育て支援基金)の助成金を受けて、久しぶりにNPO法人えじそんくらぶから冊子を発行しました。
子育て支援ハンドブック「あなたが変われば子どもが変わる ~個を育むコミュニケーション~」このタイトルは、「あなたが価値観を変えれば相手が変わる、世界が変わる」というメッセージをこめました。
第1部は平成17年2月の子育てフォーラムの基調講演を文章化したものです。
「違い」を「個」としてお互いに尊重し、育くんでいくコミュニケーションが日本中に広がることを期待しています。
ペアレントトレーニング終了後に「子どもを変えたいと叱責ばかりしていたけど、まず変わるべきなのは自分だと知った。そして自分が少し変わると、子どもが大きく変わり、また家族関係もよくなって驚いた。」と言ったお母様がいらっしゃいます。最終的には、スキルではなく、子どもの個性、特性をすべて受け入れる姿勢など、大人のあり方が、大きく子どもに影響するようです。これは、親子関係だけでなく、先生と生徒、夫婦関係、職場での人間関係も同じです。あなたが変わると子どもが変わる、相手が変わる、そして世界が変わります。
第2部は最近の子育て支援のキーワードをQ&A形式にしました。ICFモデルやノーマライゼーションなどの解説を入れました。障害の暗いイメージを変えてもらい、AD/HD等を知ってもらうために一般向けの子育て支援の本として作りました。ICFモデルは、AD/HDなど軽度発達障害のある子や家族を支援するために不可欠の概念だということは、会報誌でも講演会でも私は、発言し続けていることですが、「ICFの根底にあるフィロソフィーとその人の価値観が共通だと、ICFの研修を受けなくてもスキルと行動はICFに沿ったものになる」ということだと思います。逆に言えば、表面的な概論、スキル論だけの研修だと参加者の真の行動の変化は生まれてこない。と日々感じています。「ICF(国際生活機能分類)活用の試み ~障害のある子どもの支援を中心に~」というとてもいい本も発売になりました。是非多くの方にこちらの本も読んでいただき、ノーマライゼーションの考え方を広めていけたらと思います。
留学中に、「日本語にできない英語、英語にできない日本語があり、言葉がないことを伝えることこそ重要」と感じることがよくありました。つまり「その社会にその概念がないからその単語がない」という事実によく直面します。例えば私はえじそんの冊子ではセルフエスティームという言葉は、カタカナで紹介します。私の日本語力では、訳が見つからないと、翻訳のときにはじめは頭を抱えていましたが、しだいにこの概念が日本の文化にないことにつきました。概念がないときは、原語のままがいいし、セルフエスティームという言葉でなく、その概念を日本で伝えなければいけないと決心しました。「障害」に訳してしまっている英単語はたくさんあり、微妙にニュアンスがすべて違います。でもすべて日本語の「差し障りがあって害がある」という価値観をともなう「障害」という漢字に置き換えられることにノーマライゼイションが日本で普及しない根本原因があると感じています。「よく視点をかえる」といいますが、日本の社会、教育界、閉鎖された子育て環境、など同質の中だけにいると、視点を変えることは難しいと思います。それが少しでも進む事を願って作りました。一人でも多くの方にお読みいただきたいと思います。