AD/HDに関わる薬剤について

現在承認されているADHDの薬について

ADHD治療に用いられる薬についての説明

現在、日本でADHDに効能・効果が承認されている薬はメチルフェニデート塩酸塩徐放錠(コンサータ)とアトモキセチン塩酸塩(ストラテラ)があります。なお、コンサータが発売されるまで適応外で使われていたメチルフェニデート塩酸塩製剤(リタリン)は、現在ではナルコレプシーのみの適応となり、ADHDへの処方ができなくなっています。
コンサータは、ドーパミンおよびノルアドレナリントランスポーターに結合し再取り込みを抑制することにより、シナプス間隙に存在するドーパミンおよびノルアドレナリンを増加させ、神経系機能を亢進させ(注1)、ストラテラは、神経終末のノルアドレナリントランスポーターに対する選択的阻害作用を有し、シナプス間隙のノルアドレナリンを増加させることにより、神経系機能を亢進させ(注2)、ADHD症状を改善すると考えられています。

コンサータとストラテラの小児期のADHDに対する効果はそれぞれ国内および海外での臨床試験(注3~6)で検証されていますが、コンサータは投与後直ぐに効果が見られ、約12時間で効果が消失し、アトモキセチンは投与後8週間ほどで効果が見られ、1日2回投与なので効果は24時間持続します。
主な副作用とその頻度は、コンサータでは食欲不振(33.3%)、初期不眠(13.4%)、体重減少(12.0%)、食欲減退(8.8%)、頭痛(8.3%)、不眠症(6.0%)、腹痛(5.6%)、悪心(5.6%)、チック(5.1%)、発熱(5.1%)(注1)、アトモキセチンでは頭痛(21.6%)、食欲減退(15.5%)、傾眠(14.0%)、腹痛(11.2%)、悪心(9.7%)(注2)です。

副作用がきつかったり、処方どおりに服用しても効果が見られないときには主治医に相談しましょう。ADHDと診断されてもこの2種の薬が効かない人もいます。いずれにしても環境調整、心理教育、周囲の理解は不可欠です。

注1) メチルフェニデート塩酸塩徐放錠添付文書
注2) アトモキセチン塩酸塩添付文書
注3) Swanson J, Gupta S, Lam A, et al. Development of a New Once-a-Day Formulation of Methylphenidate for the Treatment of Attention-deficit/Hyperactivity Disorder. Arch Gen Psychiatry, 60:204-211, 2003
注4) Pelham WE, Gnagy EM, Burrows-Maclean L, et al. Once-a-Day Concerta Methylphenidate Versus Three-Times-Daily Methylphenidate in Laboratory and Natural Settings. Pediatrics, 107(6):e105, 2001
注5) Wolraich ML, Greenhill LL, Pelham W, et al. Randomized, Controlled Trial of OROS Methylphenidate Once a Day in Children With Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder. Pediatrics, 108(4):883-892, 2001
注6) 高橋道宏,丹治由佳.国内外におけるatomoxetineの臨床試験.臨床精神薬理,12(9):1957-1964,2009

AD/HD治療薬「ストラテラ®」の18歳以降継続使用について(2010年6月15日)
東北地方太平洋沖地震 被災地でのコンサータの取り扱い
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